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majorinと絵本を語ろう
今夜はどうしたのかしら…
今夜はどうしたのかしら…
とってもいい香りがするわ。
まるで、このMajorinが
15歳の時に戻ったかのような気持ちになってしまいそう…
あら?窓を横切ったあの影は、確かに見おぼえがある!
え〜っと、あれは…    <トントン>

はい、どなた?ドアは開いているよ。勝手に開けて、お入りなさいな。
まあ、まあ、久しぶりだこと!
それで、わかったわ。あの不思議ないい香りがしたわけが。
あなたはkaoね。花の精のkao。
あら、ありがとう!こんなに大きな花束をプレゼントされるなんて
本当に何百年ぶりのことよ。
この花束で、どんなに元気が出るかしれないわ。
うれしいね〜。

どう?変わりはなかった?
少しやつれていないかしら…
この森にいた頃は、みずみずしくて、美しくて、可憐で、元気で、
いろんな表情をしていたkao。
朝早く、『おはよう!Majorinさん』って声をかけにきてくれたわね。
そんな時いつも私は思っていた。
なんて、魅力がいっぱいな子なんだろうって。
こちらまで、笑顔になってしまうって。

あなたに幸せな朝をもらったこの森の住人は、たくさんいたはずだよ。
もちろん動物や虫たちもね。
時には、純白のドレスに身を包み、
別の日は真紅のブラウスと緑の葉っぱのスカートで現れ…
毎日毎日kaoのファッションは楽しみだった。
それにすてきな香りと共に。
この森でパーティーをする時は、必ずkaoからの贈り物の花びらを胸に飾ってウキウキと出かけたものだったわね。

いつだったか、その胸の花びらがどうしても欲しくて、
森の奥に住む小鳥たちが、私の眠っているすきに窓からこっそり入ってきて、持っていこうとしたことがあったの。
その時、一羽のドジな小鳥が窓枠にぶつかって、私に気づかれ、一斉に空へと逃げたとたん、まぶしい太陽の光に目がくらみ、100枚の花びらが小鳥の口ばしから落ちて、空中に舞ってしまったのよ。
想像しただけで楽しくなるでしょ。
赤やピンクや黄色や白や、いろんな色の花びらが雪のように空から地上へと舞い降りてきたなんて!

こうやって、この森に永く住んでいるけど、
あんな美しくて楽しい思い出はなかなかないもの。
それも全部kao、花の精のおかげね。

また、私ばかりがオシャベリしてしまったようね。
おわびに、この本をプレゼントするわ。



「とおいまちのこ」
たかどのほうこ/作 ちばちかこ/絵
のら書店 ¥1,300+税

| Majorinの絵本紹介 | 14:41 | comments(1) | - |
さぁさぁ、お入り!
あ、あれは…
さぁさぁ、お入り!
よく訪ねてきてくれたね。
「mu(ミュー)とその仲間たち」だね?

音の精のミューがいつのまにか、この森から姿を消したとき、一瞬Mikke森はあまりの暗い静けさに包まれて、とまどったものだよ。
muの歌声がないとつまらないもの。
それに最近は、耳障りな音ばかりが多くて、だれもmuのような笑顔になれる音を運んできてはくれないしね。

心がしゃんとなる澄みわたった音。
思わずステップを踏みたくなるような楽しい弾む音。
そしてmuの笑い声は、最高の音楽だものね。
さすがに、“音の精”だけあるわ。

こうやってMikkeの森に何十年いや、何百年と住んでいると、過ぎ去ったたくさんの月日がまるで昨日のことのように、よみがえることがあるのよ。

いつだったかしら…muの歌をこの森の皆で聴こうという相談がまとまって、メイ(光の精)やウィンディ(風の精)が応援してくれて、コンサートが始まったことがあったわね。

ステージは、この森の一番広い野原の真ん中の大きな木の幹。
夜空の無数に輝く星がとてもすてきな照明となって、muの歌声が森の奥のそのまた奥の木の葉や小鳥や動物たちまで届いたの。おぼえているかしら。

メイが踊ると、透明な光がゆれて、ウィンディがmuの歌声を伴奏すると、さわやかなそよ風につつまれて…
あの日のMikke森は、全体がコンサートホールになっていたわ。
自然の中の音楽会。いつまでもいつまでも酔いしれていたい時間だった…

あのあと、皆がこの森をあとにして、人間たちの住む文明社会へと移っていって…美しい音をずいぶん長いこと、耳にしたことがないわ。
時々、人間社会から聞こえてくる雑音は、とても聞くに耐えないもの。
汚い言葉、汚れた音、そして何より優しさがなくなった心を持つ人間の罵る声は、聞いているこちらが病気になってしまいそう…
自然の中の癒しの音はmu、あなたの歌声じゃないとムリなのよ。
今夜は嬉しかった!ありがとう。
また、時々このMajorinを思い出して遊びにきてね。待ってるよ。

そうそう、この絵本を持ってお帰り。
また、ここを思い出せるように。


「おばあさんになった女の子は」
text 石井睦美 illustration 宇野亜喜良
¥1500 講談社 
少女から大人へ、大人から少女へ
女の子が手にしたのは、昔ママが読んだ絵本
| Majorinの絵本紹介 | 14:52 | comments(0) | - |
久しぶりだねぇ
あなたが、この森を出て行ってから、どのくらい月日が経ったのかしらね。
あなたが人間の世界へと旅立つ日の夜、みんなでここでパーティーをしたのをよ〜く憶えているよ。
あなたが持ってきてくれた水の、なんとおいしかったこと!
さすが水の精のおみやげだと思ったわ。
透きとおった水は美しく、さわやかで、本当に”命の水”というにふさわしかった…

どう?人間の世界での生活は。
うわさによると、海や川の生物たちがどんどん弱っているっていうじゃないの?
人間たちが、我がもの顔に科学の発達とやらのために、地球上のいたるところを汚染しているらしいからね。
海も川も、あんなに空の色を水面に青々と映し出していた頃は、
その中で生きている魚たちも生き生きしていて、ウロコもキラキラしていたよ。水辺の草たちもまぶしいくらいに緑があざやかで…笑顔で虫たちにささやきかけていた…

それが何てことだろう…
海の中には、人間たちが捨てたゴミや、船からこぼれた廃油などがいっぱい浮いていて、川も湖も、もはや魚たちの棲家としては、適さなくなってるらしいじゃないの。
このままでは、みーんなこの地球上の生物がいなくなってしまうよ!
人間たちだって、自分たちが地球上の「一生物」だということを早く思い出さないと、とりかえしのつかないことになってしまうんだけどね。

水の精のピュアリの考えはどうなの?
この地球のすべての水をまた美しい”命の水”にもどすための何かいい知恵はないの?
お願いだから水の精の力で大自然にみなぎる溢れ出る水を救ってちょうだいな。
そうしたらきっと魚たちもまた、ウロコがキラキラかがやいて水の中を楽しそうに泳ぎまわるにちがいないわ。
そう、あの絵本『にじいろのさかな』のようにね。


にじいろのさかな
マーカス フィスター/著 谷川俊太郎/訳 講談社
| Majorinの絵本紹介 | 12:05 | comments(0) | - |
今夜の外は荒れ模様かしら…
さっきまで、あんなに穏やかだったのに
風が強くなってきたわね。窓がガタガタ鳴ってる・・・あら、どなた?
そんなに勢いよく戸をたたかなくても大丈夫、聞こえてるよ!

おやおや、あの元気一杯の風の精のウェンディじゃないの。どうしたの?そんな怖い顔して。  これじゃ楽しい話題を持ってきてないに違いないね。
そんなに人間の世界では、うまくいってないの? あんなに張り切ってイの一番に人間の世界へと移り住んだくせに!

とにかく、お話しましょ。
ゆっくりと深呼吸をして・・・さあ、すわりましょう。

・・・どう? 
落ち着いたかしら。
ずいぶん荒れていたけど、何があったっていうんだい?  確かに近頃は人間の世界では、やすらぐことが困難かもしれないね〜。 このMikke森にいても、人間世界のよくない噂が聞こえてくるものね。

そういえば、ウェンディ?
あなたは昔、とても素敵な香りをさわやかな風に乗せて運んで来てくれたものだった・・・わたしは自分が魔女だってことも忘れて、思わずその香りに酔いしれてしまったものよ。
・・・ある時は海辺の潮の香り、ある時は山の神々の息遣い・・・たくさんの大自然のメッセージを運んで来てくれた精は、ウェンディ、あなただけよ。
なのに、今夜のあなたは荒れ狂った嵐そのもの!
無理もないね、この素晴らしい地球の自然が見る影もなくなっていくんだから! 開発とか科学とかの言い訳のもとに、人間たちのやりたい放題。
大自然は、人間だけのものだと勘違いしてるんだから、まったく!

さあ、グチばかりこぼしててもいい事ないよ。昔ここに集まった皆と、楽しく過ごした夜のことを思い出してごらん。きっと、元気がでるよ。そして、あのころ皆でとなえた、おまじないも。「Smile smile あしたも笑顔」ってね。

そろそろお帰り。夜が明けないうちにね。
わたしからのプレゼントのこの絵本を待って。
大きな広い心で、この宇宙に漂うたくさんの魂を見守るのは、あなたの役目なのだから・・・




「千の風になって」
新井満・日本語詩/講談社/1,050円
| Majorinの絵本紹介 | 16:07 | comments(0) | - |
ようこそ、こんばんは…
ずいぶん遠くからおいでのようね。
その顔を見ればすぐにわかりますよ。
この森にたどり着くのは、とっても大変で見つけにくかったでしょ?
仕方がないわ。魔女のすみかはそんなに簡単に目につくところには、ないものよ…

よく訪ねてくれたこと!
さあ、そこの窓辺のイスにお座りなさいな。
その場所はこの部屋の中で一番星や月がよく見えるところなのよ。
ところでちょうど私が飲もうとしていたスープが出来たわ。
Majorin特製のスープよ。元気が出るわよ。お飲みなさいな。
ゆっくり、ゆっくりそのスープを飲みほしたら、どうしてここを訪ねたくなったか、お話聞きましょ。

きっとあなたも、この前訪れた木の精のモクと同じで人間の世界にあこがれて、移っていった精じゃないの?
…その面影は光の精のメイのような気がするけど、ちがうかしら?

今、人間の世界では、あのまぶしすぎるくらいキラキラした透明な光も、心がとても優しくなれる暖かい光もみ〜んな濁って重苦しい。
ただケバケバしい絵の具を塗りたくったような…ネオン?なんてもので彩られてしまっているらしいわね。

”自然の恵み”の光はどこにいってしまったんだろうね…
春のやわらかな光。夏のキラめく光。秋のすみきった光…そして冬の…

あ、あなたを悪くいうつもりはないのよ。
あなたが、どんなにすばらしい光の精か、私がちゃんと知ってるわ。
あの頃のあなたは、軽やかで美しくて、それはそれは素敵でしたよ。
他の精たちも、あなたが大好きで…

まだあの元気の出るおまじないをおぼえてる?
そう、”Smile Smile あしたも笑顔”ってね。
あらまあ、私ばかりオシャベリしてしまったわ。
でも、さっきのスープが効いてきたようよ、メイ。
あなたの顔が輝いてきた。昔のようにね。
この次訪ねてくる時は、もっともっと光の精らしく輝いてるはずよ。
人間の世界に疲れたら、またいらっしゃい。

今夜はこの絵本をプレゼントするわね。
この絵本の中の「こどものへやの妖精」のように、あなたも人間の世界のこどもたちを見守ってあげてね。



「ビロードのうさぎ」マージェリィ・W・ビアンコ/原作 酒井駒子/絵・抄訳
| Majorinの絵本紹介 | 13:13 | comments(1) | - |